イミダゾールジペプチド
成分研究
Imidazole dipeptide element research
産官学連携の抗疲労プロジェクトによって見出された「イミダゾールジペプチド(イミダペプチド)」。
研究によって実証された、成分の有用性や摂取方法について紹介します。
なぜ渡り鳥は何千キロも
飛び続けることができるのか?
季節によって住処を変える渡り鳥。その中には約1万1千キロ!広い太平洋を飛ぶ間、無着陸で休むことなく飛ぶものもいます。
そんなことができるのは翼の付け根にイミダゾールジペプチド(イミダペプチド)が豊富に含まれているからです。
イミダゾールジペプチドは一般的に「イミダペプチド」と呼ばれ、渡り鳥だけでなく様々な動物が元々もっている成分です。
動物の体内の最も酷使する部分に豊富に存在し、ヘトヘトにならないよう助ける働きをもっています。鳥類ですとむね肉の部分、マグロやカツオなどの魚類は尾の部分の筋肉に豊富に含まれています。
ヒト臨床試験を通じて実証された
イミダゾールジペプチド
(イミダペプチド)の効果
抗疲労に関する研究を行っている大阪市立大学の研究チームの研究の結果、「イミダゾールジペプチド(イミダペプチド)」には疲労感の軽減に有用性があることが発表されました。
その試験内容は、「イミダゾールジペプチド(イミダペプチド)」を4週間毎日摂取した後、4時間の自転車こぎ運動を行うというもの。
試験終了直後の疲労感において、「イミダペプチド成分」を摂取していない人は、摂取した人の約1.5倍、さらに実験終了4時間後は約2倍もの差がありました。
このことから、「イミダゾールジペプチド(イミダペプチド)」には、優れた有用性があることがわかりました。
必要量を毎日摂取し
最も力を発揮するのは2週間後
様々な研究結果から、「イミダゾールジペプチド(イミダペプチド)」が最も力を発揮するのは摂取開始数日後から、継続摂取した2週間後以降ということが分かってきました。
ヘトヘトを感じた時に摂るだけでは、せっかくの「イミダゾールジペプチド(イミダペプチド)」の力が存分に発揮されません。毎日、継続的に成分を補給して備蓄しておくことで、ヘトヘトの現場である脳や筋肉で「イミダゾールジペプチド(イミダペプチド)」を必要とする時に力を発揮することができるのです。
日常生活での身体的な疲労感にも
イミダゾールジペプチドの
効果が実証されています
研究ではさらに「日常的な作業の中でほぼ毎日、疲労感を自覚している」という人を3つのグループに分け、イミダゾールジペプチド(イミダペプチド)200mg、400mg、またはプラセボ(偽薬)を8週間継続摂取し疲労感の軽減に対する有効性を検討しました。
イミダゾールジペプチド(イミダペプチド)200mg、400mgを摂取したいずれの場合も、日常生活における身体的な疲労感に対する有意な低下が確認されました。
また、その効果はイミダゾールジペプチド(イミダペプチド)400mgを摂取した時がより高いことが分かりました。
イミダゾールジペプチド(イミダペプチド)発表論文
Anti-aging Science / 2011 3 141-8
大阪市立大学大学院医学研究科疲労医学講座教授 梶本修身、
株式会社総合医科学研究所代表取締役 杉野友啓
日本補完代替医療学会誌 第6巻 第3号 2009年10月:123-129
総医研クリニック・大阪大学大学院医学系研究科生体機能補完医学 西谷真人、
関西医療技術専門学校介護福祉学科 宗清芳美、
総合医科学研究所研究開発本部 杉野友啓、
大阪市立大学大学院COE生体情報解析学 梶本修身
薬理と治療 / 37(3): 255-263, 2009
阿部医院・東京内科医会 清水惠一郎、
ふくだ内科クリニック・中間法人大阪府内科医会 福田正博、
やまもとクリニック・神奈川県内科医学会 山本晴章
薬理と治療 / 36(3): 225-235, 2008
大阪市立大学大学院医学研究科 COE生体情報解析学 青柳さやか、
日本予防医薬株式会社 杉野友啓、
株式会社総合医科学研究所 梶本佳孝、
総医研クリニック 西谷真人
薬理と治療 / 36(3): 213-224, 2008
大阪市立大学大学院医学研究科 COE生体情報解析学 青柳さやか、
日本予防医薬株式会社 杉野友啓、
株式会社総合医科学研究所 梶本佳孝、
総医研クリニック 西谷真人
薬理と治療 / 36(3): 199-212, 2008
大阪市立大学大学院医学研究科 COE生体情報解析学 田中雅彰、
大阪市立大学大学院医学研究科 システム神経科学 鴫原良仁、
大阪市立大学医学部附属病院 医薬品・食品効能評価センター 藤井比佐子、
大阪市立大学医学部附属病院 医薬品・食品効能評価センター/大阪市立大学大学院医学研究科 医薬品・食品効能評価学 平山佳伸、
大阪市立大学大学院医学研究科 システム神経科学/独立行政法人理化学研究所 分子イメージング研究プログラム 渡辺恭良
近年イミダゾールジペプチドは最も注目され
メディアでも多く取り上げられています
「最新の新しいヘトヘト対策」として、イミダゾールジペプチド(イミダペプチド)は
テレビや雑誌、インターネットで取り上げられる機会が増えてきました。
「イミダゾールジペプチド(イミダペプチド)」の研究はいまも休まず続けられていて、
2016年春に発表された「認知症予防につながる研究」など、新たな可能性への期待も高まっています。
「イミダゾールジペプチド(イミダペプチド)」は近年最も注目されている成分といえるでしょう。